モナリザタッチセミナーリポート

モナリザタッチセミナーレポート

第11回日本レーザーリプロダクション学会 第15回更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会、第4回日本サプリメント学会学術集会共催セミナー

2016年10月22日、第15回更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会(帝京平成大学中野キャンパス)にて、DEKA社共催イブニングセミナーが開催されました。
本邦初公開となる外陰・腟萎縮レーザー治療「モナリザタッチ」の臨床評価をメイントピックスとして、
太田博明先生(国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授 / 山王メディカルセンター女性医療センター長)に司会進行いただき、2名の先生方にご講演をいただきました。

セミナーテーマは、「腟・外陰部の退行性変化とレーザー光によるresurfacing治療」
女性ホルモンの減少に伴い、閉経前後の女性のQOLに著しい悪影響を及ぼしている腟・外陰部の不快症状、頻尿や尿漏れなどの排尿障害について、米国発信の新しい概念「GSM」や、その新しい治療法の選択肢として注目されているレーザー療法について活発な議論が交わされました。ご来場いただいた沢山の先生やコメディカルの方々から、大変興味深い内容であったとのお声をいただき、この分野への関心の高さがうかがえるセミナーとなりました。

  • 講演1:中田 真木先生 先生(三井記念病院産婦人科 医長)
  • 講演2:八田 真理子先生先生 先生(聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田 院長)
モナリザタッチに関するお問い合わせ

講演を収録したDVDをご用意しております。ご興味のある先生方は、お問合せフォームよりお気軽にお問合せください。

  • 講演1:中田 真木 先生
  • 講演2:八田 真理子 先生
  • 閉経後のフェミニンゾーンの不具合について
    ― Genitourinary syndrome of menopause とは ―

    中田 真木 先生(三井記念病院産婦人科 医長)

    三井記念病院産婦人科医長。産婦人科専門医、女性医学学会認定医。東京大学卒、元仏政府給費留学生(パリデカルト大学)、専門はウロギネコロジー。女性のフェミニンゾーンのケアについて多くの提言あり。2002年より現職。

    中田 真木 先生(三井記念病院産婦人科 医長)

    Genitourinary syndrome of menopause(GSM)は、閉経後尿路性器症状を説明する新用語として2014年に米国にて制定され広く受け入れられている。今回、GSMという用語が作られた背景、用語の定義と課題点について詳しくご講演いただきました。また、フェミニンゾーンの環境改善の重要性や患者への排尿方法指導などを教育推進していく必要性についてもお話いただきました。

    GSMという用語が新たに提唱された背景と定義について

    今まで使用されていた腟外陰萎縮症(VVA)という用語は問題が矮小化されており、もっと性器尿路にかかる問題を包括的に明確化し、一般にも受け入れられるようにすべきとの見解から、 国際女性性機能学会(ISSWSH)と北米閉経学会(NAMS)は、用語コンセンサス会議を通して2014年《GSM》を新たに承認した。GSMは、エストロゲンや性ステロイドの減少が関わりを持つ女性の腟・外性器と下部尿路のトラブルで、症状の方向は性器症状、セックス関連症状、下部尿路症状の3つの柱があり、領域として、⼤陰唇、⼩陰唇、陰核、腟前庭、腟⼊⼝、腟、尿道、膀胱が含まれる。しかし、臨床の現場では排尿障害のニーズが多いのに対し、現在のGSMの概念では、尿路症状に関しては明確な説明が十分になされておらず、今後、産婦人科と泌尿器科がうまく関与して包括的な概念を作り上げていくべき課題があると思われる。日本においては、まだGSMの用語が正式に使用されていないが、今後、産婦人科用語集にぜひ収録してもらいたいと考えている。

    フェミニンゾーンの環境改善の重要性について

    フェミニンゾーンの環境改善には、ホルモン治療やレーザー治療など医師が施す治療も有効であるが、それらの治療に先だって、患者にフェミニンゾーンを清潔に保ち、尿や体液による皮膚・粘膜への侵害刺激を避けるよう指導することが重要である。具体的には、排尿の仕⽅、尿の拭きとり、皮膚・粘膜を守る洗い方など基本的な⽇常のケアを励行するだけでも、GSM症候は軽減することが多い。

  • 産婦人科クリニックにおける
    腟・外陰レーザー治療(モナリザタッチ)の試み

    八田 真理子 先生
    (聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田 院長)

    聖マリアンナ医科大学医学部卒業。産婦人科専門医。順天堂大学、千葉大学にて研修の後、松戸市立病院産婦人科勤務を経て1998年、松戸市にて聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田を開院。地域に密着したクリニックとして、思春期から更年期まで幅広い世代の女性の診療・カウンセリングにあたり、性教育・不妊症・メノポーズについての正しい知識の啓蒙活動にも積極的に取り組んでいる。

    八田 真理子 先生(聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田 院長)

    2016年3月からモナリザタッチ療法を導入し、7か月間で81名131例の治療を経験した。実際の臨床知見から、女性ホルモンの減少で起こる腟・外陰部の不快症状や性交痛、頻尿や尿漏れなどの排尿障害に悩む女性への新しい治療法の一つとして、モナリザタッチは非常に有効であると確信している。今回、モナリザタッチ臨床評価発表としては本邦初公開であり、実際の施術をビデオ供覧いただきながら、モナリザタッチのメカニズム、実際の臨床評価、具体的に行っている取り組みなどについて、わかりやすく解説いただきました。

    モナリザタッチの概要、臨床評価と当院の取り組みについて

    モナリザタッチ施術評価

    モナリザタッチは、腟内および外陰部を炭酸ガスフラクショナルレーザーで照射し粘膜固有層を刺激することで、線維芽細胞活性化、新生コラーゲン生成を促し皮膚・粘膜の再生を促す治療法である。当院では2016年3月~9月までに33歳~81歳の81名131例に治療を行った。そのうち1回治療1か月評価ができた53名を対象にVASスコア(かゆみ、乾燥、灼熱感、性交痛、ゆるみ、尿漏れの6項目)、腟の柔軟性、満足度について施術前後の評価を行った。施術前のVVA症状は乾燥が65%で一番多く、次いで尿漏れ63%が多かった。施術後評価は、VASスコアすべての項目で改善傾向を示し、特に乾燥89%、尿漏れは87%と改善率が著効であった。1回で完全に症状が消失した患者も多かった。
    また、HRTを施行中の患者の方が、大変満足と回答した割合が高かった。また全症例において副作用、トラブルはなかった。
    施術後の患者レビューでは、高い満足度がうかがえる多くのコメントを得ている。施術を受けた患者81名のうち64名は当院所在地近隣からの患者であったことから、全国規模で考えるとモナリザタッチへの潜在的患者ニーズが相当あると推測される。モナリザタッチは、施術時間がかからず簡便な手技なので、小規模クリニックでも容易に施術が可能であり、安全かつ効果的に「女性の不快症状の改善」を期待できる新たな治療法の一つになり得ると考えている。

第1部特別講演を収録したVideo Clip DVDをご用意しております。
ご興味のある先生方は、お問合せフォームよりお気軽にお問合せください。

※一般の方はご利用できません。モナリザタッチに関するお問い合わせ

 

2018年 第18回日本抗加齢医学会総会 共催:ランチョンセミナー 
2018年 第70回日本産婦人科学会学術講演会 
2017年 第32回女性医学学会学術集会 共催:ランチョンセミナー 
2017年 第17回日本抗加齢医学会総会 
2016年 第15回更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会
第4回日本サプリメント学会学術集会
 
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2015年 モナリザタッチ国際セミナー 
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